株式会社アクトパス|温浴施設・温泉・サウナ事業の専門コンサルティング・プロデュース

温浴施設・温泉・サウナビジネスをトータルサポートするコンサルティング会社。アクトパスは温浴の普及と発展が社会の幸福につながると信じて、これからも温浴ビジネスの発展に尽くしてまいります。

「メルマガ」の記事一覧

ポンペイ風デザインの温泉浴槽

温浴技術の進歩(2)

約2000年前の古代都市ポンペイで見つかった大規模浴場遺跡が、現代の温浴施設とそっくりだと報じられました。浴槽の形状や深さ、吐水口など「人が快適に入浴するための形」は古代から現代まで変わらないとも言えます。しかし、一部の富裕層しか楽しめなかった贅沢な温浴を日常化・大衆化する方向へ、温浴は歴史をかけて進化し続けてきました。さらに上質で個別の好みや体調に合わせた入浴体験を、より多くの人が享受できるようになることが、今後の温浴業界の大きなテーマといえそうです。
川本製作所のうず巻ポンプ(型番:GF-8066-C5-5)の製品ラベルと外観

温浴技術の進歩

濾過ポンプのインバーター制御など、温浴施設における設備運用の最適化は思いのほか難易度が高いテーマです。小規模ポンプでは後付けインバーターのコスト効果が見合わず、保健所や設備会社からも詳しい運用指導を受けられないケースが多いのが現状。技術が進歩しているサウナ周りに比べ、浴槽の湯管理や濾過循環の分野では十分に最適化が進んでいないと言えます。設備設計・施工段階での正しい選定や運用ノウハウを持つ人材・企業が増え、技術革新のスピードが全体に広がっていくことが今後の課題です。

ハラダ現場レポ、新規オープン施設から(8)

茨城県の温浴施設「お湯むすび」での現場経験から、スタッフが持つ「好き」や「得意分野」が業務の質を高める大きな力になることを実感しました。写真が得意なスタッフがSNS用の写真撮影を担当したり、書道やアパレルの経験があるメンバーが館内のPOPや物販コーナーを工夫するなど、“趣味”が仕事に直結。企業や施設が「好き」を認め合い、それを活かす環境づくりを行えば、スタッフのモチベーション向上やサービスの幅を広げる新たな可能性が生まれると感じています。
夕日と黒いバイクが映えるツーリング風景 - 美しい夕焼けとライダーの旅の象徴

ボトルネック解消

温浴施設において、駐車場不足は集客拡大のボトルネックになりがちです。必要な駐車台数を確保するのが理想ですが、第2駐車場の確保や線引きの見直し、立体駐車場、シャトルバスやシェアサイクルなどの導入、さらには満車タイミングをずらす販促など、抜本的なものから対症療法的なものまで解決策は多岐にわたります。駐車場不足は赤字を招くリスクもあるため、諦めずに可能性を探り、最適な組み合わせでボトルネックを解消することが重要です。
集客力アップをテーマに、螺旋状の図形を中心に新規集客、リピート促進、WEB販促、店頭販促が四方向に展開され、それぞれの具体的な施策が記載されています。

口コミ評価と集客力

Googleクチコミ評価の高さを維持し集客につなげるためには、「スタッフの対応」と「サービス」というソフト面を強化することが重要です。実際、ナステビュウ湯の山(新潟)やオスパー(旭川)といった高評価施設は、日々の販促企画やこまめな情報発信を続け、利用者に“中の人”の存在を感じてもらうことで安心感や信頼感を高めています。こうして自然に生まれたポジティブなクチコミこそが集客力の源であり、テクニックだけに頼った評価操作では本質的な成果にはつながりません。
五塔熱子さんがハーブを手に持ち、特別企画「ハーバルアウフグース2025」の告知が表示されたデジタルサイネージ

リピートされる熱波師とは(2)

サウナ内サービスを行う熱波師・アウフギーサーがリピートされるためには、技術力だけでなく「施設に対する配慮」が欠かせません。たとえば、ハーバルアウフグースを行った後の片付けを徹底する、サウナ室に何の痕跡も残さないなど、次に利用する方や他のサービス提供者への思いやりを持つことで、施設スタッフからも好印象を得られます。サウナ室はお客様と施設双方の舞台であり、その場を大切に扱える熱波師こそ、施設側が何度でも呼びたくなる「リピートされる熱波師」といえるでしょう。
夜の景色を背景にしたお湯むすびの静かな夜の風景

ハラダ現場レポ、新規オープン施設から(7)

新規オープン施設「お湯むすび」での現場経験から、スタッフ入浴の重要性を再認識しました。清掃スタッフやフロントスタッフが実際に入浴することで、普段の巡回や清掃では気づけない床板のズレなどを発見し、利用者目線のサービス向上に活かせます。特に、休館日を利用してスタッフ向けの入浴イベントを行うなど「体験型」の研修は、座学を上回る効果があり、施設の価値やこだわりをスタッフ全員が共有できる絶好の機会と言えます。
初日の出とともに輝く2025年の富士山と初詣の人々

温浴ビジネス年頭所感2025(3)

2025年の温浴ビジネスを展望する上で、「付帯部門の伸張」「お湯とサウナの技術進化」に続き、大きな鍵となるのは「人」です。どれだけ市場に追い風が吹き、ハードやソフトが進歩しようとも、実際に改善を実行して成果を生み出すのは現場の人材。独創性や柔軟な決断力、スピードを発揮できる企業体質を育てることが、温浴施設の成長や再生に不可欠です。マーケットはまだ伸びしろがありますが、「人」で差がつく時代が来ているという危機感を共有し、共に成長を実感できる年にしたいものです。
和食の基本「だし」 – 昆布、鰹節、煮干し、椎茸とだしの取れる瞬間

やっぱり挨拶

スタッフの教育で悩ましい「挨拶」問題。挨拶は働くうえでの基本だけでなく、社会人としても身に付けておくべき大切な習慣です。ある高級ホテル出身のマネージャーが、気難しい料理長にも「目を見て笑顔で挨拶」を欠かさなかったことで、予想外の好印象を得たというエピソードが示すように、わずかな2~3秒の挨拶が相手の評価を大きく変えます。仲間同士ももちろんですが、お客様への印象を良くするためにも、改めて「目を見て」「笑顔で」挨拶する習慣を大切にしたいものです。
海岸で初日の出を迎える人々 – 江ノ島と黄金の朝陽

温浴ビジネス年頭所感2025(2)

2025年の温浴ビジネスを展望すると、まず付帯部門の回復と進化が期待されます。コロナ禍で落ち込んだ飲食やボディケアへの利用が再習慣化し、かつ付帯部門が儲からない温浴部門を支える“主従逆転”の動きが進むでしょう。またサウナ強化に続き、湯関連の設備も最新技術を取り入れ「お湯の復権」へと向かい、精算システムも自動化・マルチ決済に対応する選択肢が広がっています。全体として、「ハード面の進化+ソフト面の差別化」で温浴ビジネスのさらなる活性化が見込まれる年となりそうです。

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