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今日は 2022年1月31日です。
体温と体調(2)
5年ほど前の、このメルマガ第154号「体温と体調」(2016年8月1日執筆)に、
──以前から何度か書いている乳酸菌の培養の話ですが、やっていてひとつ気づいたことがあります。
玄米のとぎ汁と糖と塩をペットボトルに入れて何日か待つと乳酸菌液ができるということでやってみたのですが、一日くらい放置してからペットボトルのふたを開けると、炭酸水のようにシュワーッと泡が出て、甘酸っぱい匂いがします。
これが、常温で待つよりも風呂の湯につけておいた方が、断然早く強く発酵するようです。
調べてみると乳酸菌にはいろいろな種類があって、発酵に適した温度もそれぞれ異なるようですが、ヨーグルト等に使われる乳酸菌で言うと37度から45度が適温とか。(カスピ海とかケフィアヨーグルトはもっと低め)
ここであれっ?と気づきました。乳酸菌の培養温度って、人間の体温(高め)と同じくらいではないですか。
ということは、もしかして腸内の善玉菌が元気に活躍するためには、37度以上の温度が必要ってことではないですか?
最近腸内フローラ(腸内細菌叢)の環境(善玉菌vs日和見菌vs悪玉菌のバランス)改善がさかんに言われるようになっています。善玉菌そのものやオリゴ糖、食物繊維を補給することも大切かもしれませんが、培養温度が低いとうまく善玉菌が増えないというのは重要な視点なのではないでしょうか。
温泉やサウナに入る時には、お肌にいいとか、汗をかこうとか、疲れをとりたいとか人によって様々なことを意識しているわけですが、「腸の温度を上げて善玉菌を増やそう」と意識してみると、また新しい入浴法が生まれるのかも知れません。──
と書きました。
当時は入浴の効果をいくら調べても、温熱・静水圧・浮力などの物理的効果、そして温泉成分などの化学的効果、環境が変わる転地効果といった一般的なことしか記載されておらず、私の腸内細菌の培養温度を上げるというような説はどこにもなかったため、突拍子もない仮説を書いたつもりでいました。
しかし、昨年から九州大学都市研究センターと別府市、別府市旅館ホテル組合連合会が連携して本当に研究してくれていて、しかも「温泉入浴と腸内細菌の状態に相関関係あり」「特定の疾病リスクを低減する効果あり」という結果が出ているようです。
https://sustainablejapan.jp/2021/12/17/hot-spring/69015
泉質によって作用が変わるという点も興味深いですが、まずは加温習慣によって基本的な腸内環境や免疫機能が改善できるということが明確になるといいな、と期待しています。
おそらくサウナや岩盤浴などでも…
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