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本日は2022年4月26日です。
注目の業界ニュース
【温泉施設3カ所、無償譲渡します 10年継続条件に都城市が公募】
https://www.asahi.com/sp/articles/ASQ4T71ZRQ4LTNAB00L.html?iref=poltop_list_n
これは果たしてどうなっていくのか…。いろいろ考えると複雑な心境です。
サウナブームが切り拓いた未来
サウナ開業塾第一期生の最終課題、事業収支計画の添削が始まりました。
自分で作成した事業収支計画とは違うので、修正しても大丈夫かどうか、確認しながら進めるのはなかなか気を遣う仕事です。これで私のGW返上は確定したようなものかも知れません。
しかし、塾生さんの計画を見ていてあらためて感じるのは、小規模温浴施設の強さです。
これまでは、小さな施設がマーケットに存在感を示すことは決して簡単ではありませんでした。しかし、現在の集客の主戦場であるネット上においては、立地も規模も関係ありません。
1,000坪の施設も50坪の施設も、対等な土俵の上で戦うのです。
かつて、標準的なスーパー銭湯が繁盛店として成立するために必要な商圏人口は1次商圏(10分から15分圏)で10万人以上と言われていました。
そのような条件を満たす地域にはすでに複数の温浴施設が存在し、しのぎを削っています。設備のスペックで見劣りする小規模施設が後発参入しても、高いシェアを獲得することは困難でしょう。
しかし、日本には1次商圏で10万人の人口ボリュームがないような地域がたくさんあります。そういった地域にはスーパー銭湯は成り立ちませんが、年間数千人から数万人の客数で成立するアウトドアサウナなどの低投資・小規模温浴施設であれば、出店することが可能なのです。
仮に集客に苦労することがあったとしても、年間何十万人も集客しなければならない大型施設と違って、小規模温浴施設の集客目標は年間数千人から数万人です。
ターゲットも集客手段も多様な組み合わせがありますので、やりようがあります。集客目標(損益分岐点)のハードルが低ければ事業はより成立しやすいと言えます。
そして、そのような施設が増えれば、人口の少ない地域にも温浴の楽しみを届けることができ、地域経済の活性化や雇用の創出にもつながります。
日本は長期に渡る経済の低迷、高齢化、人口減少と明るい話題が少ないのですが、小規模温浴施設の台頭は、明るい未来を感じさせてくれます。
天然温泉の新規掘削には1億円近い費用がかかるのが一般的です。良い温泉が湧けば集客にプラスとなり、水光熱費削減にもなりますが、掘削失敗に終わることもありますし、1億円もの投資を回収するためには、バランス上、全体の事業規模を大きくするしかなくなるのです。
天然温泉がなければ温浴施設の集客は難しい。大きな施設でスペックを充実させないと競争に勝てない。それらの定説を打ち破り、人口の少ない地域に小規模でも成立できる可能性を切り拓いてくれたのがサウナブームなのです。
このサウナブームをもっと大きく育てていくためには、先駆者たちが成功するかどうかがカギを握っています。複数の成功モデルがあれば、それに続こうとする人たちもさらに増えていくでしょう。
そのためには、これから開業を目指すサウナ開業塾生の皆様を成功に導くことが弊社の重大な役割だと思っています。
(望月 義尚)
編集後記
小さな花が育つ土壌が肥えてきたのと同時に、一つ一つの花が個性的であるからこそ咲き続けられるのではないでしょうか。
私も気を引き締め、少しでも早く皆様のお力になれるよう邁進致します。
(原田)
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