「アクトパスクラブ」会員の皆様、
今日は 2023年4月1日です。
10年後の温浴ビジネス(2)
映画「湯道」をきっかけに考えた10年後の温浴ビジネス。
前回は「人口減少という抗えない大きな流れの中で、商圏人口が減るなら温浴施設の売上も減ると考えるのが自然」、と書きました。
しかし、温浴施設の収益性を左右する要素は人口だけではありません。
人口減少以上に伸び率の大きい分野をうまく取り込めば、時代の変化はむしろ追い風となる可能性もあるのです。
▼余暇産業への追い風
そのひとつが生活時間の変容です。
コロナ禍で急速に浸透したオンラインコミュニケーションや在宅勤務は、特にホワイトカラーを中心に、仕事のスタイルを大きく変えました。人と直接会うことや通勤に割いていた時間が大幅に減ったという人は少なくないでしょう。
今後もロボット化やAI化が進むことによって、今まで労働や家事に使っていた時間がもっと短縮されていく可能性は高いと考えられます。
端的に言うと、今まで忙しいと思っていたことからテクノロジーによって解放され、私たちはもっと時間に余裕が持てるようになっていくということだと思います。
暇になれば、文字通り余暇時間が増えるということです。
「AIに仕事を奪われる」なんていう声もありますが、元々本当に人類が生き、社会が存続していくために必要な仕事は一部だけで、あとは人間が作り出したものに過ぎませんから、AIやロボットがやってくれるようになれば、人間はまた別のことを始めるだけだと思います。
余暇の過ごし方は、人によって様々です。
レジャー白書2022では、日本人の余暇活動はコロナ禍の影響がハッキリと出て、
1位 読書(仕事、勉強などを除く娯楽としての)
2位 動画鑑賞(レンタル、配信を含む)
3位 音楽鑑賞(配信、CD、レコード、テープ、FMなど)
といったように在宅型のレジャーが上位を占めました。
2019年まで連続して首位だった「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」は6位へと順位を下げました。
また、温浴施設という項目もありますが、16位(レジャー白書2019では11位)でした。
つまり、「温泉」や「温浴施設」という余暇活動は、今後コロナ禍からの回復と共に参加人口が急速に戻るのは間違いないでしょうし、中長期的には余暇時間の拡大によって余暇産業全体がさらに追い風となっていくのです。
▼新規参入プレイヤーが増加し、温浴業界は多様な進化に向かう
日本経済全体が人口減少という縮小トレンドになる中、追い風となる分野を見逃すまいと、虎視眈々と余暇産業への新規参入を狙うプレイヤーが増えることになります。
実際、今のサウナブームにおいても、異業種からビックリするようなプレイヤーが参入を検討しているのです。
かつては遊休地の活用が出発点となって事業がスタートすることが多かった温浴施設ですが、今は事業参入のために適地を探すという逆転現象が起きています。
そうした新規参入企業は、これまでの温浴業界にはなかった経営資源や考え方を持っていますから、設計会社や設備会社主導で作られてきた従来の温浴施設ではなく、まったく新しい業態や個性的なノウハウが出てくるでしょう。
これは温浴業界にとって…
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