最近、身体づくりとトライアスロンのために、サウナとプールが併設されたスポーツジムに通い始めました。家から非常に近く、なにより月額会員制で「いつでも利用できる」という点に魅力を感じて入会したのですが、これがなかなか思うようにいきません。
仕事終わりに「トレーニングをして、ゆっくり整って帰ろう」と向かっても、ロッカーはほぼ満杯で、マシンも埋まっていることが多い。気づけば「今日も十分にリフレッシュできなかった」と、どこか釈然としない気持ちで帰路につくことがあります。
このとき、私の中で生じるのは「月会費を払っているにもかかわらず、損をした」という感情です。
人間には、「得をしたい」よりも「損をしたくない」という心理のほうが強く働く損失回避性が備わっています。生存本能としてリスクに敏感である以上、施設のお客様が「損」に対して敏感に反応するのは、当たり前のことだといえます。
この、お客様が「損をした」と感じるきっかけは、「期待を、実態が下回る」というギャップに集約されるでしょう。
これは温浴施設でも、まったく同じ構造で起こり得ます。「今日はゆっくり湯に浸かろう」と来館されたお客様が、ロッカーの空きを探し、カランの順番を待ち、サウナ室で座る場所を見つけられない。その瞬間、お客様の期待が不満へと変わっていく場面を、現場で一度はご覧になったことがあると思います。
混雑に対して一般的な対策として挙げられるのは、「予約制の導入」や「混雑状況の可視化」、「ダイナミックプライシング」などでしょうか。
これらは混雑を均すには有効です。ただし、よく考えてみると、これらは「来客数を制限することで問題を解決する」守りの施策にほかなりません。
決して守りの施策が誤っている訳ではありませんが、経営の理想は、本来その逆にあるはずです。一人でも多くのお客様にお越しいただき、そのすべてのお客様に満足していただくことの両立。
そうした攻めの視点では…
業界関連トピック
【福島・富岡町が温浴施設の事業者を公募 生活インフラ再建へ】
https://www.tomioka-town.jp/soshiki/chiikisosei/9585.html
福島第一原発の立地自治体・富岡町が、帰還住民の生活インフラ整備として温浴施設の整備・運営事業者を公募。被災・避難地域での人口回復に向けて、銭湯・温浴施設が「まちの再生インフラ」として位置づけられた形。公共インフラとしての温浴施設の役割が求められている事例で、自治体との連携や地域貢献型の事業モデルを検討している事業者にとって、参入機会を探るヒントになりそうです。






