2022から2023へ

注目の業界ニュース

【最近オープンしたサウナ・これからオープンするサウナ】
https://sauna-ikitai.com/search?open_at_before=2022-12-30+23%3A59%3A59&ordering=open_at_desc
気が付いたらサウナイキタイに、また新しい情報ページが登場。「最近オープンしたサウナ」と「これからオープンするサウナ」です。
ここを見ると、全国各地でアイデアに富んだ面白そうなサウナが急ピッチでオープンしていることが分かります。
2023年も賑やかなことになりそうです。

2022年の振り返り

 本年も大変お世話になりありがとうございました。

私がはじめて日刊アクトパスNEWSを書いたのは昨年の12月でした。

それから1年ちょっとしか経っていないのですが、なんだか遠い昔のように感じます。

今年は仕事・プライベート含め、行ったことがなかった113施設を新たに利用し、レディースデーには17回参加、いろいろ勉強させていただきました。

(熱心に視察をされている方には大したことがない数字と思いますが…)

今年もあとわずかとなりましたので、温浴施設の2022年を振り返ってみたいと思います。

【首都圏はコロナの影響減】

2022年は冬に第6波、夏に第7波があり、その感染者数は2021年までよりも圧倒的に増えました。オミクロンは重症化が少ないとされ、特に第7波以降では首都圏では外出を控える方も減った印象です。

12月の街の人出はコロナ前と比較すると寂しいものですが、数年ぶりに忘年会をやったという企業も増えたようです。

が、地方では、感染者が増えると客足が遠のく傾向が続いており、いろいろお話を聞いていると、やはり高齢者比率が影響していると思われます。

国勢調査による2020年の高齢者比率は全国平均で28.7%ですが、施設周辺がこれと同等か、上回っている場合は、コロナ感染増で客数にブレーキがかかる傾向があるようです。

【好調な施設の特徴】

温浴施設も、集客がコロナ前に戻った施設、コロナ前よりも伸びている施設が出てきています。

その共通点は、やはりサウナです。伸びているのは、サウナ環境を強化し、サウナファンの集客に力を入れた施設です。

全国的に、コロナ禍で減ってしまったのは高齢客と女性客ですが、それをカバーしているのがサウナファンです。

その中心となっているのが若い男性客(最近は若い女性客も)ですので、やはり若者が多い地域のほうが有利と言えるでしょう。

【外気浴の浸透】

西荻窪ROOFTOPのオープンは2021年12月のことですが、お湯の浴槽がなく水風呂だけで、外気浴スペースが充実しているというスタイルは画期的でした。

2022年は、毎日サウナ(3月)、サウナリウム高円寺(10月)、渋谷SAUNAS(12月)など、お湯の浴槽がなく、外気浴(内気浴)スペースがしっかり取ってある施設が続々登場しました。

お客様には「サウナに振り切った施設」と思っていただくことに成功していると思われますが、建築コストも水光熱費も上昇する中、お湯の浴槽を作らないことは、運営面でもプラスに働いているのではと思います。

以前も書きましたが、数年前は休憩や外気浴をする人が少なかったレディースデーでも、だんだん椅子取りゲームが発生してきました。

デッキチェアがたくさんある施設は自分のペースで楽しめてありがたいものです。露天などのスペースに余裕がある施設は、ぜひ椅子を増やすことをおすすめしたいです。

【サウナファンのマナー基準】

地域性もありますが、サウナファンが増えたことに伴って、暗黙のマナーが浸透してきたことを感じます。

サウナには身体を拭いてから入る、水風呂の前には汗を流す、というのは昔から言われることですが、首都圏では

・ビート版や1人用サウナマットがないところでは、
 自分のタオルかマイサウナマットを敷いて利用

・自分が使用したととのい椅子やデッキチェアは
 利用後に水で流す(女性は利用前にも流す人が多いです)

といったことが普通となっています。

あえてビート板やサウナマットを置かず、購入に結び付けようという施設もあるようですが、できればあったほうがありがたいなと思います。

地方では、椅子のまわりに水が流せる手桶等がないところも多く、サ旅に行くサウナファンが戸惑うこともあるようです。

これらは簡単に改善できることですので、うちはできていない…という施設様はすぐにでも見直していただくことをおすすめします。

ちなみに、今年4月にオープンしたスパメッツアは、露天ゾーンのデッキチェア2つにひとつずつ、洗い流せるシャワーが設置されていて画期的と思いました。

セルフロウリュできるサウナには、1度水を掛けたら砂時計を回すことを促すPOPが付いていて、サウナ室入った誰もがいま水をかけてよいかどうかが理解できるようになっています。

入ってきた人が状況も見ないで水をかけることもなく、かけすぎでストーブが冷えることもなく、安心です。

同じように砂時計がついているサウナ室は他でも見かけますが、そのわかりやすさはダントツです。

スパメッツアは若者を中心に大変人気のようですが、こうした施設を利用したことがある方が増えると、手桶がない、ロウリュのタイミングについてのルールがない施設を「不親切」と感じる可能性が高まります。

そうした意味でも、最先端の施設をチェックしていくことは非常に大切と思います。今後も、なるべく多くの施設に足を運び、気付いたことを皆様にお伝えしてまいりたいと思います。

【「お湯」の展望】

さて、サウナのことばかり書いてしまいましたが水光熱費が上がる中、「お湯」はある意味贅沢品になっていくのではないかと感じています。

水風呂だけの施設にはない魅力ですから、特に、加温が不要な熱い源泉をお持ちの施設はチャンスと言えます。

自然の恵みは本物であり、環境への負荷も小さい。

温泉に限らず、温冷交代浴でも「ととのう」ことは十分可能であり、打ち出し方次第かと思っています。

「サウナがなくてもサウナブームに乗る」というのがひとつのキーワードです。

新たな温泉ブームを起こすのではなく、すでに起こっているサウナブームに乗るのが「長所伸展」です。サウナブームに乗れば、グッズも、飲食も、まだまだいけるのではと思います。

サウナ→水風呂→外気浴 でととのいを体感した人は、
熱つ湯→水風呂→外気浴 でもととのえるはずです。

熱つ湯と水風呂があればあまみも出ます。
サウナよりも髪やお肌への負担もありません。

むしろ「サウナがなくてもととのえるのが真のサウナー」くらいにあおってもいいかもしれません(笑)

ブームは気になるけれどサウナは苦手、という人にもととのいを体験していただける可能性もあります。

キラリと光るものを打ち出して、サウナがなくてもブームに乗り、お湯の良さを浸透させていきましょう!

ということで、2022年も大変お世話になりました。2023年も、日刊アクトパスNEWSをどうぞよろしくお願い申し上げます。
(望月啓子)

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