施設熱波師(2012年・望月義尚)

「アクトパスクラブ」会員の皆様、

今日は 2023年9月16日です。

施設熱波師とフリー熱波師

 私が初めてロウリュを知ったのは90年代、ニュージャパンサウナなんば店で体験させてもらった時のことです。当時サウナストーブに水を掛けてタオルで風を送るイベントを「ロウリュサービス」と呼んでいたのですが、それをやっている施設は日本全国でニュージャパンサウナと名古屋のウェルビーと神戸サウナ&スパのたった3社だけという希少なサービスでした。

そのあまりの素晴らしさにショックを受け、単に身体を温めたり汗をかくだけの場所と思っていたサウナに対する考えが根底から変わりました。

以来、お付き合いのある温浴施設にはさかんにロウリュサービスの導入を推奨してきたのですが、導入のための設備、ノウハウ、スタッフといった条件がなかなか揃わず、それを突破するだけの指導力も足りず、年に1施設ずつくらいのペースでじわじわとしか増やすことができませんでした。全国への普及など夢のようなことでした。

2011年には温浴施設の事業再生で自ら運営現場に入って支配人代行をしていたのですが、その時は「ロウリュこそが温浴施設に与えられた大きなチャンス」という信念のもと、毎日何度もロウリュサービス担当者となってタオルを振っていました。

その現場で一緒に働いた運営スタッフをトレーニングして、いまで言う施設熱波師を20人くらい育成したのですが、慣れてくると教えた私よりも上手にロウリュサービスをこなすスタッフが出て来て、その時に温浴施設の運営スタッフという仕事は、単なる作業要員ではなく、ひとりひとりがプロフェッショナルになれるという確信を持ちました。

お客さまを楽しませるエンターテナー。浴室環境を守り、入浴方法を指導するマイスター。癒しや健康増進をサポートするセラピスト。それぞれの仕事には社会的にリスペクトされる専門職と言えるだけの奥の深さが間違いなくあるのです。

価値あるプロフェッショナルを正当に評価し、仕事に報酬を払うためには、それだけの収益性が必要となります。このことが温浴ビジネスの大きな課題と考えています。

初めてのロウリュ体験から四半世紀が経ちましたが、いまサウナイキタイで「ロウリュ」とキーワード検索すると、なんと2,958件のサウナ施設がヒットします。アウフグース、オートロウリュ、セルフロウリュなど様々な意味を含んでいますが、驚くべきことです。

2013年に、「ロウリュブームへの臨界点」というブログ記事を書いたのですが、その時点でもまだ全国的なブームとなる前夜、という雰囲気でしたから、本当に臨界点を越えてからはとあっという間だったということが分かります。
https://spa-net.cocolog-nifty.com/aqutpas_blog/2013/05/post-15c0.html

今では熱波師・アウフギーサーと呼ばれる人たちも現在何人いるのか、把握できないくらいに増えました。

最近ふと、「温浴施設の運営スタッフはプロフェッショナルな存在になってきているのか?」と考えることがあります。

いま熱波師・アウフギーサーとして活躍している人たちは必ずしも施設所属スタッフばかりではなく、フリーの方々がかなりいらっしゃるようです。

世の中的に…

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