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今日は 2022年2月25日です。
サウナベンチの思い出(2)
前回の続きで、サウナの細かい改善について書きます。
私はたまたまニュージャパンサウナでベンチ板の素材や加工についての蘊蓄を聞かされていましたので、その意味を考えるようになっていましたが、かつてはそこに意識を向けている人は消費者にも施設経営者にもほとんどいませんでした。
板の加工ひとつのことであっても業者さんからすると余計な手間、コストでしかありませんでした。
板の面取りや角丸加工と同じような衝突は、他の現場でも多々ありました。
私「ベンチをもう一段増やして、最上段をもっと高くして天井に近づけたいんですが」
業「二段目に立った時に天井に頭をぶつけるかも知れないから危険。段数を増やせばコストも上がります」
私「ベンチ板の目透かしの間隔を親指一本入るくらい空けて、ベンチ内の空気も対流させたいんです。できればベンチ内に間接照明も」
業「板の間隔を空けるとそこに足の指が挟まって怪我をするかも知れないから責任とれません。照明はコストアップだし、電球が頻繁に切れるからメンテが手間ですよ」
といった具合です。
コストや責任問題を言われると、それ以上私から強く要求できるようなことでもないので、黙るしかなかったのです。
業者さんからすれば、サウナ工事に配分される予算は限られており、その中で余計な手間やコストアップになるような話は困るし、後々トラブルがあれば責任を追及されかねませんから、否定したくなるのは理解できます。
要するに、施主がコストやリスクを理解した上で、それでもやる意味がある、と判断しない限りは進まない話なのです。
施主の判断基準は、経営です。細かい仕様にこだわって利用者の満足度を追求することが、経営的にプラスになるのかどうか。お客さまに伝わらないことだったらコストをかける意味はありません。
経営者と消費者、コンサルタント、設計、メーカー、設備業者、施工業者というサウナに関わる人達すべてが理解するようにならないと、物事はなかなか動かないのです。
先日、サウナイキタイのかぼちゃさんが企画からデザインまでサポートした「サバス」(中古の路線バスを移動式サウナに改造)がリリースされました。
https://sauna-ikitai.com/magazine/news/2828/
そのサバスのベンチ板には、なんとニュージャパンリスペクトで角丸加工を施しているとの記載がありました。
ここにも理解者がひとり居たぞ、と嬉しくなりました。
きっとこれから日本のサウナのレベルは飛躍的にレベルアップしていくだろう、と感じます。
ただし、ひとつ注意すべきことがあります。それは…
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