海越しに望む富士山の絶景

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温浴業界の2024年を振り返る(4)

今年最後のメルマガです。
1月に「温浴ビジネス年頭所感」というシリーズで、これからの温浴業界を占うようなことを書きました。それが実際のところどうだったのか、検証してみたいと思います。

・能登半島地震と防災対策とサウナブーム

 まずはじめは、元旦にいきなり起きた能登半島地震。『災害時こそ温浴施設が防災拠点として活躍しなければならない』ということと、その後広がったテントサウナ支援の動きに、『もうサウナが一過性のブームかどうかを議論するようなステージではない』ということを書きました。

実際に被災者の受け入れや井戸水の提供、そしてテントサウナによる入浴支援などがニュースもなりましたが、災害時に重要な役割を発揮するのが温浴施設ということはかなり理解されるようになってきたと思います。全国温浴施設協会でも防災対策は重要テーマなっており、このテーマは業界の共通認識になりつつあると感じています。

サウナって一過性のブームなのでは?ということも、それを言う人が少なくなってきたと感じています。弊社としては「サウナは一過性のブームではない」ということをずっと言い続けてきたわけですが、サウナの盛り上がりが目立つようになって5年くらいが経ち、ようやく世間に認められてきた感じです。

・温浴施設プランニングのトレンド

 そして、エネルギー危機等のリスクを考えれば、『サウナ強化・湯の抑制という方向へ舵を切る施設がいっそう増えていく』と書きました。サウナの方が燃料や電力コストの高騰に対して柔軟な対応が可能であり、そもそも大量の湯を提供するより、サウナの方がイニシャルコストもランニングコストも有利なので、浴槽設備は抑える方向にならざるを得ないということです。

今年オープンした施設を見ても、そのトレンドは明らかです。ちょっと寂しい気もしますが、巨大な浴槽や、浴槽のバリエーションを誇るようなプランニングは、今後新しい技術革新でも起きない限り、見る機会がなくなっていきそうです。そうなると、逆に源泉の温度と湯量に恵まれ、立派な浴槽がある施設に希少価値が生まれてくる…いずれまたそんな時代が来るのかもしれません。

・事故リスク

 『好調のサウナマーケットのもうひとつの危うさは事故リスク』ということも繰り返しお伝えしていることです。いくつかヒヤリとするようなニュースはありましたが、幸いにしてサウナ全体がバッシングを受けるような重大事故が起きることなく、今年が終わろうとしています。

これだけは…

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