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今日は 2022年6月8日です。

注目の業界ニュース

【“防災用ポンチョ”身に着け即避難を!海辺の温浴施設が入浴中の巨大地震・津波を想定した訓練】
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/sbs/65065
海に面した「道の駅伊東マリンタウン」には温浴施設があり、休館日に合わせて定期的に津波に備えた訓練をしているそうです。
それぞれの立地条件に合わせたリアルな危機管理ですね。

開業資金の調達について

 お恥ずかしい話ですが、もう時効ということで書きますと、自分が学生の頃、パチンコや麻雀などのプチギャンブルに熱中していた時期がありました。

今考えれば貴重な青春時代になんとも無駄な時間を過ごしたものだと思いますが、当時の動機としては小遣いを増やしたいということと、自分の運や才覚を試してみたかったということがあったように思います。

若い頃は「元手が大きい方が儲けも大きい。だからできるだけ多く資金調達すべき。そのためにあらゆる手段を駆使する必要がある。」などと考えていました。

それは明らかにギャンブル的な発想であり、経営とはそういうものではないと気づくのは、社会人経験をだいぶ積んでからでした。

 昨日のサウナ開業塾Lesson3の講義では、開業のための資金調達についてふれました。

資金調達にもいろいろな手段があります。

・自己資金
・金融機関
・公的融資
・助成金、補助金
・リース
・クラウドファンディング
・前売り

いろいろありますが、「いずれの手段を使うにしても無理は禁物、資金調達は力相応で」という話をしました。

自己資金とは自分で持っている現預金や資産のことです。自己資金を投資をするのは自己責任。失敗しても自分で概ね責任がとれる範囲内です。

金融機関からの借り入れは、もちろん経営に失敗すれば迷惑をかけることになりますが、金融機関はお金を貸すことに関してはプロですから、その人にどのくらい貸しても大丈夫なのかは厳しく審査します。金融機関が貸してくれるということは、第三者から見て大丈夫そうだと信じてもらえているということなのです。

このふたつの資金調達手段は一般的なもので、この範囲内で経営をスタートするのであれば無難と言えます。

しかし、温浴ビジネスは先行投資が大きい装置産業型ビジネスですから、思い描く施設のイメージを実現するには資金調達額が及ばないということがあるでしょう。

そこで、自己資金や銀行借入以外の様々な資金調達手段も組み合わせて…ということになっていくわけですが、そこを拡げるほどリスクが拡大していくということは知っておかなければなりません。

そのリスクとは何かを整理してみました。

(1)身銭以外は甘くなるのが人の常

 「これは経費だから大丈夫」といったセリフは良く耳にしますが、人は自分が汗水たらして稼いだお金を財布から出すことにはシビアでも、自分のお金ではないと思うと判断が甘くなるものです。あぶく銭という言葉もありますが、緩んだ経営判断で成功できるほど、現実は甘くありません。

(2)船頭多くして船山に登る

 自分のお金ではない資金を入れるということは、お金を出す他者の意向の影響を受けるということです。銀行借入であっても、金融機関は経営状態を心配しますし、口も出してきます。まして出資や投資となれば経営者が何人もいるようなもので、いろいろな考え方が入り込んできますから、意思統一はなかなかできません。現場に遠いところからの意向、バラバラな判断基準に振り回されてしまうような状態では、この舵取りの難しい時代を乗り切っていくことは難しいでしょう。

(3)真っすぐ経営に向かえない

 公的な融資や補助金・助成金が活用できるのはありがたいことですが、その手続きはかなり面倒です。さらに事業計画の内容やスケジュールなども細かく規制されていることが多く、制度に合わせるために本来の経営判断が歪められてしまうということも多々あります。

(4)結局負担が増加

 例えば5年リースで料率2%の場合、通常100の費用がかかる物を120で高い値段で買うということになります。投資家から投資を受ければ期待される利回りは銀行の金利よりも高いはずです。クラウドファンディングで魅力的なリターンをつければ、それも負担増になる可能性があります。それらによって負担が増え、開業後のランニングコストとして経営を圧迫すれば、健全な運営に悪影響が及ぶかも知れません。

このようなリスクがあるということも分かった上で…

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