竹筒から湯が注がれる露天風呂と冬枯れの木々の景色を映す温泉水面

趣味、娯楽、観光、スポーツなど様々な余暇活動の中で温浴施設はどのような位置づけなのか?それを知るには、毎年発表される余暇活動実態調査(レジャー白書)に多くのヒントが示されています。

レジャー白書2025を読むと、いま温浴業界にどんな風が吹いているのかが見えてきます。結論から言うと、温浴業界は今、静かにチャンスが膨らみつつあるフェーズです。ただし、何もしなくてもお客様が増えるほど甘くはないと思います。風を読み、正しく動いた施設だけが次の成長カーブに乗れる。そんな状況にあることを感じています。

まず注目すべきは「余暇重視派」が過去最高の67.8%に達したことです。

要するに、仕事より余暇に価値を置く人が国民の3分の2を超えた。若い世代に限れば7割超えです。「余暇こそ人生」という価値観が一般化しているとも言えそうです。これは温浴施設にとっては極めて大きい変化です。それは温浴が時間消費型レジャーの代表だからです。有意義に時間を使いたい、日々の疲れをリセットしたい、短時間で幸福度を上げたい。そういったニーズと温浴は限りなく親和性が高いのです。

続いて参加率ランキングを見ると、1位は「国内観光旅行(避暑・避寒・温泉など)」で48.3%。3年連続トップで、「温泉」が依然として国民的余暇の王道であることがはっきり示されています。一方で注目すべきは、温浴施設単体の参加率が23.6%である点です。

国内旅行の半分しか来ていないとも読めますが、国民の4人に3人は実際の温浴施設利用という行動には至っておらず、大きな伸びしろを残しているとも言えます。

さらに強調したいのが…


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注目の業界ニュース

【福島・高湯温泉、硫化水素事故を受け「独自マニュアル」を策定】
https://www.minyu-net.com/news/detail/2025120419172143653
福島県・高湯温泉観光協会は、2025年2月に発生した源泉管理中の硫化水素中毒死亡事故を受け、独自の安全マニュアルを作成。専門家の調査により、温泉水の落下衝撃によるガス気化や積雪による滞留リスクが判明。マニュアルでは検知警報器の携帯や、雪洞に落下した道具は雪解けまで回収しない等の対策が定められたとのこと。
国の指針が及ばない作業領域においても、「地形や気象条件」などの現場リスクを再評価し、スタッフの命を守る具体的なルール策定と教育の徹底が不可欠です。

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