温浴業界の展示会セミナーで講演を聞く参加者たち

このタイトルでメルマガを書いたのは今から6年前、2019年10月のことでした。

──温浴施設トップには、職場の外にも重要な仕事があります。
それは、セミナーや展示会での情報収集、温浴施設同士の情報交換、人脈づくり、競合店やモデル店の視察、そして営業など多岐に渡りますが、これらの行動は施設の将来を大きく左右する可能性を持っています。
ただ施設をしっかり運営しているだけでは発展性がありませんし、時流変化についていくことも難しいのです。
この点を考えると、温浴施設活性化の第1目標は、まずトップが現場を離れられる状態にすることなのだと思います。──

という主旨なのですが、最近あらためて思うところがあり、久しぶりにシリーズの続きを書いてみたいと思います。

どんなに人気のある温浴施設でも、問題点や改善点がまったくないということはありません。清掃の質、接客、設備の老朽化、集客策のマンネリ化…いずれも日々の努力で少しずつ改善していくものです。

重要なのは、課題が存在すること自体ではなく、それを見つけ、解決の道筋を描き、迅速に行動できるかどうかという点にあります。

ところが実際には、多くの施設で支配人や店長が日々の運営業務に追われ、問題の本質に向き合う時間を確保できていません。シフト調整、クレーム対応、設備トラブルの処理などに忙殺され、気づけば1日が終わっている。そんな日々が続くと、疲労は蓄積し、次の一手を考える余裕がなくなります。現場を守る責任感は素晴らしいものですが、それが行動範囲を狭めてしまうと、施設の成長機会を逃してしまいます。

だからこそ、支配人や店長こそ積極的に…


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