
少し前に訪れた施設で、危険なシーンに出会いました。
男性専用の温浴施設に友人と訪れたときのこと。夜は毎時熱波を行っているというので参加しました。
小型のサウナ室にしては大きすぎるストーブが据えられており、さらに常連らしき人が床にマットを敷いて体育座りをしています。
これは相当熱くなるだろうと思い、一番下の段に座りました。
そこへ学生と思われる三人組が入ってきて、「初めての熱波だ、楽しみだ」と言いながら一番上に座りました。
いざ始まると、いきなり大量の水をかけ、ブロワーで一気に熱気を飛ばす。想像通り恐ろしいほどの熱さになり、私は2分ほどで退散しました。
水風呂へ直行し、しばらくしてから他のお客様も出てきましたが、先ほどの学生三人組はなかなか出てこない。
7分ほど経ってからようやく一人が出てきましたが、顔は真っ赤でふらつき、這うようにして水風呂に向かい、頭を打ちそうなほど危なっかしい様子でした。
熱いセッティングそのものを否定する気はありません。ただ、問題は熱波師が「かなり熱くなる」とだけ伝え、注意事項を一切言わなかったことです。
学生さんたちは「初めての熱波」ということで我慢比べのようになったのかもしれません。しかし、安全確保は熱波師の義務です。
どれだけ盛り上がっても、好きな曲の途中であっても、最優先すべきはお客様の体調。
ずっと俯いていないか、目の焦点は合っているか、汗の出方はどうか、あるいはヨダレを垂らしていないか。わずかな兆候を観察し、危険を感じたら迷わず退出を促す義務があります。
実際に「初めて熱波をするのですが、どうすればいいですか」と聞かれることがあります。そのとき私はこう答えています。
注目の業界ニュース
【国内初、サウナアラート機能付きリストバンド導入】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000384.000077656.html
東京ドーム天然温泉「スパ ラクーア」は、2025年10月11日より、温浴施設として国内初となる「サウナアラート機能付きリストバンド」を導入。心拍数や体表温をリアルタイムで検知し、医師監修のアルゴリズムによりサウナ室の退出や水風呂・外気浴の最適なタイミングを通知。
脱水などのリスクを未然に防ぎ、安全で安心なサウナ体験を提供するとのことです。