公衆浴場営業許可件数と業界事件

注目の業界ニュース

【サウナ×浮遊浴が楽しめる「Poona」が東京ドームホテルに誕生】
(https://www.excite.co.jp/news/article/Ignite_387609/ )

プール水風呂に水上ハンモック…
「浮遊感」への強いこだわりを感じます。

同じ轍を踏みたくない

昨日、悲しいニュースが入ってきました。兵庫県神戸市の温泉宿泊施設でレジオネラ菌事故があり、2名の方が感染、1名は亡くなられたとのことでした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/479f789607078a53dbdcaf32397936ddf84c11ef

詳しい事情は分かりませんが、温泉浴槽ではなくて、白湯(沸かし湯)の循環浴槽で基準値を超えるレジオネラ菌が検出され、現在施設は営業を停止しているそうです。

施設サイトで浴室の写真を見ると、確かにリスクの高そうな箇所があります。古い施設ですから、現行の条例では許可されなくなっているような方式の設備が残っていたのかも知れません。

過去の経験則では、このような事故が起きると、その地域では温浴施設に対する不安心理が拡がり、顕著に入浴者数が減少してしまいます。元の水準まで回復するには長い時間がかかります。

コロナ禍で苦戦している温浴業界にとって、このような形でさらに消費が減速してしまうのは何とも残念なことです。

浴槽水の衛生管理要領や設備設計も年々進化しているのですが、まだリスクを完全に抑制するには至っていません。個別事業者が、そして温浴に関わるひとりひとりがレジオネラ菌事故というリスクへの意識を高めなければ、事故は防げないのです。

もうひとつ思うのは、このニュースについて書いている一般の方々のコメントのことです。いわゆるヤフコメですが、これを見るとあまりにも不適切なデマや誤解であふれかえっていて、悲しくなるのです。

「いや、そうじゃないんです」と突っ込みたくなるような誤解のオンパレードと言っても良いくらいで、このような形で風評や不安心理が増幅されてしまう恐ろしさをまざまざと感じます。

今も続くコロナ関連の問題もそうですが、集団心理の大きなうねりの前には、科学も理屈もまったく通用しません。これほど厄介なものはないと思います。

レジオネラ菌とかネガティブなことはあまり言いたくないし、専門的で難しいから…と話題にすることを避けていると、このような問題が起きた時に風評が拡がるのを防ぐことができません。

メルマガ第1792号「サウナストーンのリコール問題」(2022年3月17日執筆)で書いた件もそうでしたが、なぜそのような問題が発生したのか、それは個別の事情によるものなのか、それとも業界全体に共通する危険性なのか、といったことを冷静に客観的に判断できる人が多ければ、誤解や風評はむやみに拡がらないだろうと思います。

まず事業者自身が温浴のことをよく理解し、それを消費者に向けて分かりやすく発信する。そういった情報の整理と広報活動がまだまだ不足していることを痛感します。

もうひとつ経験則を書きますと…

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