手がアルファベットのAをつまんで並べている様子、ABC分析のイメージ

温浴施設では飲食部門を第二の収益の柱と期待するケースが多いものの、結果が伴わないことも少なくありません。

このシリーズでは、飲食部門を活性化するための「目標設定」「席数確保」「厨房・メニュー」といったテーマについて整理してきました。

今回は、営業が軌道に乗りはじめた施設が次に取り組むべき、販売データの分析についてです。

飲食部門を立ち上げて1ヶ月も経てば、POSレジやオーダーシステムなどから販売実績データを集計することができます。これを何となく眺めて終わりにせず、数字を使って“売れる理由・売れない理由”を把握し、次の手を考えることができます。

ここで活用したいのが「ABC分析」と呼ばれる手法です。もともとは在庫管理の考え方から発展したもので、売上貢献度の高い商品とそうでない商品を明確に分けるためのシンプルな分析法です。

やり方はとても簡単です。
まず、販売実績を「売上金額」や「出数」の多い順に並べ、構成比(各メニューの売上/全体売上)と、その累計比率を出します。
一般的には、
・上位約7割を占める商品群をAランク(主力商品)
・続く約2割をBランク(準主力商品)
・残り約1割をCランク(非主力商品)
と分類します。

たとえば月間飲食売上300万円のうち、上位10品で230万円を占めていたら、それらがAランク。次の20品で45万円ならBランク、残り多数のメニューがCランクという具合です。

この結果を見ると、意外な発見があるはずです。
メニューバリエーションは多いのに、売上を支えている人気メニューはごく一部であること。
自信をもって開発したメニューがほとんど売れていなかったり、逆に補助的なつもりで入れていた一品が意外と売れ筋メニューに育っていることもあります。

分析の目的は、単に人気メニューを確認することではなく…


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