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温浴技術の進歩
先日、第10回アクトパス跳会議が開催され、ゲスト講師に株式会社トリリオンの木地本社長をお招きして「省エネルギー最前線」というテーマでご講演いただきました。
講座が終わった後には「省エネなんでも相談会」という、水光熱費に関する日頃の悩みや疑問に答えてもらえるコーナーを設定したのですが、私自身が水光熱費に関して悩みや疑問をたくさん抱えているため、ご参加者を差し置いて主催者側の私が質問魔になってしまいました。
設備的な話に苦手意識を持つ人も多いので、あまりマニアックな質問は避けようと思いつつ、どうしても我慢できずに聞いてしまったことがあります。
それは「濾過ポンプのインバーター制御」のことです。
…と書いた時点で、もう興味を失ってしまう人もいると思いますので、できるだけ分かりやすく説明したいと思います。
浴槽の湯水を送って濾過装置の濾材に通過させることで汚れを除去する仕組みのことを、濾過循環システムと言いますが、その水を送るためのポンプが濾過ポンプです。
インバーターというのは、よく家電製品にもついているのでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、電力の周波数を変換できる装置で、モーターの回転数を細かく制御するには欠かせない技術です。
濾過循環システムには、厚生労働省の指針によって「1時間当たり浴槽の容量以上のろ過能力を有する」ことが求められます。これを「1時間に1ターン」と言って、浴槽容量と同じだけの量の水が1時間で濾過器を通過して濾過される状態です。
繁忙日など、営業状態によってはそれだけの濾過循環では汚れの除去が追い付かないことがあるため、一般的に1時間当たり浴槽容量の2倍以上の濾過能力を持つよう、ポンプを選定します。
例えば、最近ある現場で撮った写真のポンプには「定格出力5.5kW」という記載がありました。
単純に計算すると、この1台のポンプがフル回転で、電力の単価27円/kWhの場合、1時間に約150円。24時間×365日運転を続けると年間130万円くらいの電気代となります。
この数字を見ると、営業時間外は節約のためにポンプの運転をすぐ止めたくなるかも知れませんが、それは木地本社長に言わせると「絶対にやってはダメ」。
1日中たくさんのお客さまが…
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