1970年代から1980年代にかけて、日本の消費の主役といえば間違いなく「ファミリー層」でした。
家族で行く外食の受け皿となったファミリーレストランが全国津々浦々へと店舗を広げ、デパートの屋上には小さな遊園地があり、買い物帰りの家族が笑顔で過ごす光景が当たり前でした。当時隆盛を誇った健康ランドも、休日に三世代で訪れるファミリー層をメインターゲットに据えることで、巨大なマーケットを形成していたのです。
しかし、時代は変わりました。
婚姻率(人口千人あたり婚姻件数)は低下の一途をたどり、少子高齢化が進む中で、人々の消費行動は「ファミリーユース」から「パーソナルユース(個)」へと劇的にシフトしました。
温浴業界もまた、その荒波の中にいます。
かつての「グループ・家族連れ」から、徐々に「おひとり様」へとターゲットを変化させ、現在では平均的な子ども客の割合が全体の5%程度という施設が多くなっています。
客席効率を優先するためにレストランから4人掛け・6人掛けテーブルが消え、カウンター席や2人掛け席が増えていく。あるいは「大人の癒やし空間」というコンセプトを掲げ、中学生未満の入場を制限する。これらは決して間違いではなく、時代のニーズに最適化した「マーケティングの正攻法」と言えます。
しかし、ここでちょっと考えてみてほしいのです。
誰もが「右」を向いて、効率の良いひとり客や大人客の集客に注力している今、その影で置き去りにされている大きな需要はないでしょうか。
現代の親世代(30代〜40代)は、強いプレッシャーの中で子育てをしています。
SNSが普及し、公共の場でのマナーや「静寂」が過剰に求められる今の社会において、小さな子どもを連れての外出は、常に周囲への「申し訳なさ」や「罪悪感」と隣り合わせです。
「子どもが騒いだらどうしよう」「他のお客さんの迷惑になるのではないか」…そんな緊張感の中で、彼らの居場所はどんどん狭まっています。大人の癒やしを謳う施設が増えれば増えるほど、子連れ家族にとって温浴施設は「ハードルの高い場所」になってしまったのです。
ここに…
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