デフレとインフレを示す棒グラフと矢印の比較イラスト

バブル景気が崩壊して以降、日本経済は「失われた30年」と呼ばれる長い低迷期を経験しました。この間、私たちはデフレ経済の空気の中で生きてきました。賃金は伸び悩んだものの、物価が上がらない、むしろ安くなるという環境に慣れ、生活者としては「お金が増えなくても何とかやっていける」感覚が染みついていました。

ところが状況はここ数年で一変しました。コロナ禍後の各国の大胆な財政・金融政策、サプライチェーンの混乱、さらにロシアによるウクライナ侵攻といった地政学リスクが重なり、エネルギーや食料の価格は急騰。2022年には欧米で9~10%という、実に40年ぶりの高いインフレ率を記録しました。日本も少し遅れて2023年1月に消費者物価(生鮮食品を除く)が前年比4%を超え、こちらも40年ぶりの水準となりました。これまで「日本は物価が上がらない国」と思われていた常識は、世界的な潮流の前にあっけなく崩れ去ったわけです。

このインフレは決して一過性の現象ではなく、世界全体が長期的な構造変化の中にあると考えるべきでしょう。だからこそ経営者は、これまでのデフレ時代の感覚をそのまま引きずるわけにはいきません。30年近くも体に染み込んだ習慣を変えるのは簡単ではありませんが、温浴施設の経営においても「アタマのスイッチ」を切り替えることが避けられない時代に突入しています。

実際、温浴施設を取り巻くコスト環境は大きく変化しています。新築やリニューアルの工事費は高騰し、水光熱費や人件費、リネン費、賃料に至るまであらゆる支出が膨らみ続けています。もし売上が前年と同じ水準だったとしても…


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注目の業界ニュース

【子供と高齢者の交流で心身を癒す「お背中流し隊」】
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rkb/2170822?display=1
福岡県古賀市の温浴施設「偕楽荘」では、敬老の日に地元の子供たちが高齢者の背中を流す恒例イベント「お背中流し隊」を開催。14年前から続く取り組みで、毎年多くの問い合わせがあるほど好評とのこと。参加者からは「最高」「超気持ちいい」といった声が上がり、子供たちにとっても貴重な交流の機会となっています。
地域や世代をつなぐイベントとして参考になりそうですし、父の日や母の日にも応用が効きそうなイベントです。

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