
最近、脳裏に何度もよぎる言葉があります。
「迷わず触れ。触ればわかるさ。」
これは、お湯むすびの関支配人が言っていた言葉です(正確には少し違ったかもしれませんが、私の中ではこのフレーズで刻まれています)。
お湯むすびで現場修行をしていたころ、どんな機械トラブルもものの数分で解決してしまう関さんに、
「どうしてそんなに早く直せるんですか?」
と尋ねたとき、返ってきたのがこの言葉でした。
「たくさん触ってるからだよ。機械はね、触れば触るほど分かってくるんだよ。」
そのときは、「さすが現場を知り尽くしてる人の言葉だな」と思いました。自分も知識としては一通り知っているつもりではあったけれど、まだ触る量も深さも足りていないと感じたのを覚えています。
でも今、その言葉の意味が少しずつ腑に落ちてきています。
というのも、現在支援に入っている施設で、設備まわりの再構築をメインで担当しているからです。
各種設定を見直す必要があり、機器を触る機会も自然と増えていきましたが、これが想像以上に一筋縄ではいきません。
設定を少し変更すれば、別の部分に不調が出る。直ったと思えば、数時間後にまた別のエラーが出る。
その繰り返しで、機械設備の扱いに日々振り回され続けています。
もう無理か…と諦めそうになる場面も多々ありました。
でも、そんなときに思い出すのが関さんのあの言葉です。
「迷わず触れ。触ればわかるさ。」
考え込む前に、まずは触ってみる。配管をたどり、動作音を聞き、メーターを観察する。わからなくても、とにかく目と手を動かす。
そうやって繰り返し向き合っているうちに、少しずつ変化が出てきました。
一度対応した内容は体が覚えていて、似たようなトラブルが起きても即座に対処できるようになってくる。
逆に、「これは前と違うな」という微妙な違和感にも気づけるようになります。
点だった知識が線につながり、やがて施設全体の仕組みが面で見えてくるような感覚です。
そんな経験を重ねる中で、ふと湧き上がってきたのが、タイトルの言葉です。
「トラブルさん、ありがとう。」
もしもトラブルがなければ、ここまで設備に触れることもなかったでしょうし、全体像の理解ももっと時間がかかっていたはずです。
日々のアクシデントこそが、自分の学びを加速させてくれていたのだと気づきました。
設備関係は、温浴施設の業務の中でも特に属人化しやすい領域です。長く触っている人しか知らない「暗黙知」が多く、いつの間にか誰も触れられないブラックボックスになってしまうことも珍しくありません。
そうならないように、私は対応した内容をなるべく即座にLINEグループで共有しています。
単に「こうしたら直りました」と書くだけでなく、どのような順番で確認し、どう判断して、なぜそうしたのかといった思考のプロセスも含めて伝えるようにしています。
結果だけを伝えても再現性は生まれません。誰かが同じ現象に出くわしたときに、「あの時の話ってこういうことか」と思い出せるような足跡を残しておくことが大切だと感じています。
また、その施設では長らく支配人しか設備に触ってこなかったという背景もあり、私自身が作業に入る際には、できるだけ他のスタッフにも声をかけるようにしています。
手が空いていそうなスタッフがいれば…
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