テーブルに整然と並べられた多数の空のペットボトル

私ごとですが、去る5月19日に開催された「熱波甲子園2025春」に出場しました。

アクトパスに入社した当初は、自分がこの大会のステージに立つ日が来るとは、正直まったく想像していませんでした。

4月初旬、お湯むすびの関支配人から出場のお話をいただき、すぐに熱波師検定に申し込み。それ以降、夜は自室のカーテンを相手に扇ぎの壁打ち。そんな日々が始まりました。

日に日にカーテンの揺れ方にも手応えが出てきて、脳内ではペットボトルが電気風呂まで吹き飛び、風速計は表示がバグるレベルに。そんな自信が少しずつ湧いてきていたのですが……結果は惨敗。悔しさが残るほろ苦い体験となりました。

Aufguss Championship JapanやSauna Herbal Cupをはじめ、国内にはさまざまな熱波・アウフグース系の大会があります。どの大会も、それぞれの理念や審査軸に基づき、演出性、芸術性、技術の正確さや創造性など、さまざまな角度からサウナ室内イベントの魅力を掘り下げています。

そんな中で、「熱波甲子園」は比較的“楽しい大会”という印象を持たれている方が多いかもしれません。観客との距離が近く、にぎやかな雰囲気に包まれたステージで、それぞれの熱波師が工夫を凝らしたパフォーマンスを披露します。私自身もこれまで何度か観客として訪れ、その盛り上がりや熱気を肌で感じてきました。

しかし、今回、実際に出場してみて、あらためてこの大会に込められている「本質」の部分に、より深く気づかされました。

競技のひとつである「ペットボトル落とし」や「風速競技」は、名前だけ聞けばちょっとした余興のようにも思えるかもしれません。ですが、実際にやってみると、その奥深さに圧倒されました。

ペットボトルを正確に倒すには、仰ぎ方の角度、力の加減、タイミング、立ち位置の取り方、すべてが噛み合っていないと話になりません。(当日私は1本も倒れませんでした)

風速競技も同様で、ただ力任せにあおいでも数字は出ません。安定して、狙ったところに、風を“届ける”ことが求められます。学生時代やり投げ競技で鍛えたはずの私の記録は、出場熱波師の中で下から2番目でした。

そして、もう一つのメイン種目である「おもてなし演舞」は、「サウナ室内でのイベントが飽きずに楽しい空間になっているか」「その体験がリピーターを生み出し得るか」といった、より総合的な視点から、空間演出やホスピタリティの完成度が評価される競技です。

仰ぎのタイミングや動線だけでなく、BGMの選定、MCの盛り上げ方、メンバー同士の連携、間合いの取り方まで含めて、「お客様にどう感じていただけたか」という結果に集約されていきます。

実際、世界中にいくつもあるアウフグース・熱波系大会の中でも、ここまで温浴の現場に根ざした、サービスと技術と接客を融合した競技設計になっている大会は、他にありません。

そしてもうひとつ、強く印象に残っているのが…


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【高輪ゲートウェイ直結の新都市型サウナ「高輪SAUNAS」今冬オープン】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000070556.html
渋谷SAUNASに続く新たな都市型サウナ施設「高輪SAUNAS」が、2025年冬に高輪ゲートウェイ駅直結の商業施設「ニュウマン高輪」内に開業予定。サウナ大使・タナカカツキ氏が総合プロデュースを手がけ、男女それぞれが楽しめる全9室の個性豊かなサウナや、アウフグース、ウィスキング、生演奏によるサウンドプログラムなど多彩なコンテンツが展開されるとのこと。
渋谷SAUNASも個性あふれるサウナのオンパレードでしたが、高輪SAUNASにも大きな期待が膨らみます。

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