芝生の上から見上げた青空と遠景の橋が広がる風景

「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功になる。」

これは、松下幸之助さんの有名な言葉です。
何かがうまくいかないとき、私自身も何度となくこの言葉を思い出します。

先日、ご支援先の現場で、その意味をあらためて考えさせられる出来事がありました。

ある朝、営業直前に早番スタッフからLINEに連絡が入りました。
「すみません、駅で倒れてしまいました。オープンに間に合いそうにありません……」

倒れたのは、その日の開店準備を担当するはずだったスタッフ。原因は熱中症でした。

当然、まず気になるのは本人の容体。
幸い、その後のやりとりで大事には至らなそうであることがわかり、ひと安心。

ただし、現場としては営業開始そのものが危ぶまれる状況です

早朝という時間帯で代替要員の確保も難しい中、ギリギリで出勤スタッフの調整を行い、なんとか開店には間に合いましたが、朝から冷や汗ものでした。

通常であれば、「いやー、大変だったけど、なんとかなってよかったね」で終わる話です。

しかし今回は、そこから思わぬ展開が生まれました。

スタッフの一人が、LINEで少し冗談めかして言いました。
「熱波師が熱中症って、ネタ的にはアリかもしれませんね」

すると、倒れてしまった当人も、
「じゃあ『熱波師ぶっ倒れ記念』で、ポカリ飲み放題とかどうですか?」
と、前向きな一言を返してくれました。

そこから話は一気に進み、「ポカリスエット飲み放題サービス」の実施がすぐに決定。
公式Xでは、熱中症への注意喚起とあわせて、サービスの告知も行いました。

猛暑日だったので、「熱中症」の検索も多かったのでしょう。その投稿は通常よりも多くの反響を呼び、「いいね」は100件を超え、インプレッションも9,000回近くにまで伸びました。

もちろん、体調不良は決して軽く見るべきものではありません。
それでも、それを「なかったこと」にせず、注意喚起とサービスへと転換した現場の柔軟さと前向きさには、目を見張るものがあります。

倒れても、手ぶらじゃ起きない。

転んでも、何かを拾って起き上がれば、それはもう失敗ではなく、次につながる一歩になる。

この一件は、現場のしなやかさとたくましさを、あらためて実感させてくれる出来事でした。

こうした「しくじり」の中にこそ、現場を変え、成長させるヒントがある。

そんな想いから、アクトパスでは新たなセミナーを企画しました。

「繁盛店のしくじり先輩から学ぶ 温浴施設大逆転セミナー」

これまで成功事例に学ぶことを中心に、数多くのセミナーを開催してきましたが、成功の裏側には、必ずと言っていいほど「しくじり」の経験があります。

そして、その「しくじり」こそが逆転のきっかけを生み、施設を成長させてきたのです。

ご登壇いただくのは…


会員限定コンテンツ


この記事の続きは日刊アクトパスNEWS会員の方のみご覧いただけます。温浴施設経営に役立つ最新情報とノウハウを毎日お届けしています。

注目の業界ニュース

【繁盛店のしくじり先輩から学ぶ!温浴施設大逆転セミナー】申込み受付開始!
https://aqutpas.co.jp/202509seminar/
成功の裏に失敗あり!
今は繁盛店となった施設にもあった手痛い失敗体験の数々を紹介する前代未聞のセミナーが開催されます。
クラファン集客後の休業危機、値上げによる大量離反、過去最高客数の裏の苦労など、リアルな「しくじり」と復活の道のりを語っていただきます。

開催日:2025年9月25日(木)
アクトパスクラブ会員様は1名様無料。メルマガ会員の皆様も、8月25日までのお申し込みで早割が適用されます。

温浴業界の最新ヒントとニュースを提供する専門メールマガジン | 株式会社アクトパス