「アクトパスクラブ」会員の皆様、
今日は 2023年7月22日です。
ヨーロッパサウナ紀行(19) ロウリュの世界史[2]
日本でも急増しているセルフロウリュサウナですが、このまま普及が順調に進み、フィンランドのように利用者ひとりひとりのリテラシーが高まれば、うまく定着するのかもしれません。
しかし、その前に大きな事故が起きて問題になれば、セルフロウリュは避けて、ドイツのようにスタッフ主導のロウリュ(アウフグース)が主体になっていくのかもしれないと思います。
前回の記事で、ドイツのサウナではセルフロウリュによるトラブル経験を経て、施設スタッフによるアウフグースが発達したという話を書きました。
ところが、先日の欧州視察ツアーの際に、ドイツでアウフグースが主体になっていった経緯について、こばやしあやなさんが別の見解を教えてくれました。
フィンランドでは、セルフロウリュで十分蒸気浴が楽しめる規模のサウナ室が主体ですが、ドイツのサウナは商業施設としての効率を求めたためか、サウナ室の収容人数を増やし、ストーブに対してサウナ室のキャパを大きくし過ぎる傾向があった。よって、ロウリュで蒸気を発生させるだけではサウナ室全体に熱気のパワーが行き届かなかった。結果、熱気が全体に届くようにスタッフがタオルで扇ぐようになった、ということでした。
これも、さもありなん、と感じる話です。
そもそも、大人数が同時に入る大型サウナ室では、座っている場所がストーブから遠く離れていることも多いですし、衆人環視の中で「ロウリュしてもいいですか?」と聞くのも勇気がいります。そしてどのくらいの水を掛けるべきか判断するのも難しいですから、セルフロウリュスタイルは相性が良くありません。
トラブル起因説とサウナ大型化説、どちらが正解ということではなく、ドイツでは2つの側面からアウフグースという方法に落ち着いて行った、ということなのでしょう。
ちなみに日本では…
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