水洗い後に濡れたサウナ室の木製フロアと排水不良の様子

先日、ある温浴施設の館内清掃をお手伝いする機会がありました。

「今日は久しぶりに、サウナ室を本格的に水洗いしよう」という話になり、ホースで床や壁、ベンチに勢いよく水をかけ、洗剤とブラシでゴシゴシ。これがなかなか気分の良い作業だったのですが、途中から様子がおかしくなってきました。

排水口に向かって流れていくはずの水が、だんだん床にたまり始め、スノコの下に濁った水たまりができてしまったのです。原因は、長年のホコリや、イベントで使ったウィスクの葉などが排水口に詰まっていたこと。

「排水口さえ掃除できれば…」と思ったのですが、その排水口は動かせないスノコの下。どうにも手が届かない構造になっていて、思わず心の中でつぶやきました。

「この設計士、自分で掃除したことあるのか?」

私は日頃から、「温浴施設の経験が乏しい設計士にすべてを任せてはいけない」と申し上げていますが、まさにその理由がここにあります。

温浴施設の設計において、マーケティング戦略を反映させたプランニングや魅力的なデザインはもちろん大切です。しかし、実際のところ、それらが占めるウェイトは全体の2〜3割程度ではないかと感じています。

なぜなら、設計士であれば一定のデザインレベルを担保するのは当然として、その上で「営業」や「運営」の実態を理解し、そこに配慮した設計ができるかどうかが極めて重要だからです。

場合によっては、デザイン担当の設計士と、実務面に精通した設計士の二重の体制で臨む必要があるかもしれません。

温浴施設の経験が乏しい設計士の場合、どのような問題が起きるか。具体的には以下のような点が挙げられ…


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