澄んだ青色の湧水が満ちる円形の池とその周囲の緑

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水環境と温浴ビジネス(7)

【源泉かけ流しvs濾過循環】

以前は喧々諤々だった「源泉かけ流しvs濾過循環」論争も、最近はすっかり沈静化した感があります。

温泉入浴の満足度だけを追い求めるかけ流し至上主義と、安全衛生やコストなども踏まえて総合的・合理的な経営判断をしなければならない事業者。

両者の立場には決して埋まらない溝があり、「源泉かけ流しvs濾過循環」論争は決着がつかないまま水入りとなって、今は消費者にとっても事業者にとっても、分かったようなよく分からないような、もやもやした状態になっているのかも知れません。

経営コンサルティングを行う弊社としては、常に事業者側の立場でこの問題を考えていますが、お客様の満足度を高めることと、安全性とコストのバランスはいずれも事業を存続させるための重要な要素ですから、単純に源泉かけ流しと濾過循環どちらかが唯一の正解とは言えないのです。

源泉かけ流しは、オーガニック野菜によく似ていると思っています。

化学肥料や農薬を用いるのか、無農薬や有機農法にこだわるのか。オーガニック野菜の方が美味しくて健康に良さそうなイメージですが、生産効率が低くなり、価格が高くなってしまう傾向があります。いずれかが良い悪いと単純に言えるものではないのです。

安全衛生だけをとっても、一筋縄でいく問題ではありません。

濾過循環方式の温浴施設でいくつものレジオネラ菌事故が起きたことから、濾過循環=危険という認識を持つ人がいますが、それは一部のインチキ識者やマスコミが作り出した誤解です。

源泉かけ流しで、浴槽に多数の人が入浴しても湯を清潔な状態に保つためには、相応の量の新湯を常に補給し続ける必要があるのですが、源泉の湧出量と浴槽容量と入浴者数の兼ね合いによっては、かけ流しでは湯の衛生を保つことが難しい場合もあります。源泉かけ流しを謳いながらレジオネラ菌事故が起きることもあるのです。

一方、濾過循環方式も設備と薬剤に任せておけば安心かというとそうではなく、適切な衛生管理をしっかりとしていないと、やはりリスクがあります。

この衛生管理を指導する保健所の見解も地域によってマチマチです。

かけ流しであっても塩素を投入すべきなのか、温泉のpHによって適切な塩素濃度はどう変わるのか、塩素以外の殺菌方法についてどう判断するのか、かけ流しの補給水は浴槽容量や入浴者数に対してどのくらい必要なのか…。

これらの問題について、正しい運用を指導するための明確な基準は存在しておらず、前例踏襲や担当者の曖昧な判断に委ねられているというのが現実です。

人類の科学技術は、いまだに湯の衛生管理を完全に制御できているとは言えず、安全衛生の観点からは、源泉かけ流し方式と濾過循環方式のどちらが良いと言えるような単純な話ではないのです。

そして、経営判断に大きな影響を与えるコストの問題はさらに…

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