今日は、久しぶりに兵庫県の有馬温泉を訪れています。
ここは私にとって、温浴コンサルタント人生のなかでも「三大しんどかった仕事」のひとつ、旧「有馬ヘルスセンター」のリニューアルプロジェクトで、文字通り血の滲むような思いで通い詰めた思い出深い場所です。
当時はまだ30代。老朽化した巨艦施設の再生というあまりに重い重圧に、足がすくむ思いでいたことを今でも鮮明に思い出します。
温泉街に佇む温泉寺や極楽寺を参拝し、「太閤の湯殿館」も久しぶりに見学して、この30年間、温浴という仕事に携わり続けてこられたことへの感謝を捧げてまいりました。
今から遡ること24年前。私が向き合っていたのは、時代に取り残されたヘルスセンターの再生でした。
当時の温浴業界は、まさにスーパー銭湯全盛期。多彩な浴槽を並べ、岩盤浴を強化すれば集客できるという「勝ちパターン」が確立されていた時代です。
しかし、並み居る競合施設が最新設備を引っ提げて乱立するなかで、ありきたりの手法をなぞるだけでは、勝ち目は薄い。地元商圏のパイを奪い合うだけでなく、もっと広い「観光マーケット」を射程に入れる必要があったのです。
そこで着目したのが、有馬温泉の深い歴史でした。
日本三古泉に数えられる有馬には数多の物語がありますが、なかでも豊臣秀吉が愛し、専用の浴場まで建てさせたという逸話は、温泉ファンならずとも惹きつけられる魅力があります。
資料館「太閤の湯殿館」にある遺構の岩風呂を型取りして再現。さらに、温泉の蒸気を利用した「蒸し風呂」を現代のスチームサウナとして蘇らせました。
「現代的な温浴トレンド」×「歴史のストーリー」。
この掛け合わせによって、旧ヘルスセンターは「有馬温泉 太閤の湯」として生まれ変わり、かつての賑わいを取り戻しました。流行のスペックを追うだけでなく、その場所にしかない「固有の価値」を掘り起こしたことが、再生への決定打となったのです。
現在の有馬温泉街を歩くと、平日にもかかわらず街は溢れんばかりの観光客で活気づいています。
特筆すべきは、その…
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