まず「風呂あがりにどうしても飲食を利用したい動機」に対応すれば、入館者の1割は飲食を利用する──前回はこの最低1割の確保について触れました。今回のテーマは、その先の「1割を確実に取りきったうえで、どう4割へ伸ばすか」です。
「温浴施設の飲食利用率4割実現パッケージ」といった万能ノウハウがあれば話は早いのですが、残念ながら存在しません。理由は単純で、温浴施設はひと言でくくれないほど多様だからです。
立地、地域性、客層、人材、取引先、施設のスペック…。この多様な前提条件の中から長所を伸ばし、弱点を補いつつ、来館客を飲食へ誘導し、満足させて再利用につなげる。この積み重ねによって利用率1割が2割、3割、最終的には4割へと成長していきます。
つまり施設ごとに成長プロセスが違うのは当然なのです。
とはいえ、そんなに特別なノウハウが必要になるわけではありません。多くの温浴施設が取り組んでいる、一般的に知られた手法を積極的に試しているうちに何がどのくらいヒットするか、その違いがあるだけです。いきなりホームランが出ることもあれば、なかなか成果が生まれずに焦ることもあります。
では、まず何から手を付けるべきか。
最優先は…
注目の業界ニュース
【ローソンの50%増量企画、短期集客と新規客の獲得に効果】
https://www.itmedia.co.jp/business/spv/2511/13/news102.html
ローソンは11月18日から2週間、人気施策「盛りすぎチャレンジ」を追加開催。価格は据え置いたまま11商品を50%増量するもので、過去5回の実施では客数が前年同期比約105%、新規来店は平均12%に達するなど、明確な集客効果が出ているとのこと。
シンプルな施策ですが、値上げ環境下でも消費者の支持を得ながら来店機会を作る工夫として、温浴施設のキャンペーン設計にも応用しやすそうな内容です。







