天然温泉施設のエレベーター内に掲示された多言語対応の利用案内ポスター

第2697号(2025年4月28日配信)では、弊社常務・啓子さんの記事でAIDMAの法則が紹介されました。
消費者が行動に至るまでの心理的プロセス――Attention(注意)→ Interest(興味)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)という5段階は、館内ポスターを考える上でも参考になります。

どれほど内容が優れていても、目に留まらなければ意味がありません。
「何を伝えるか」だけでなく、「どこに貼るか」という“場所の設計”が、実際の反応を大きく左右すると考えています。
それを改めて感じたのが、今回の関西視察でした。

今回は、視察で印象に残った事例をいくつか取り上げながら、館内ポスターにおける“場所”の工夫について考えてみたいと思います。


まずは、新大阪駅近くの「天然温泉 ひなたの湯」さん。
9階建てマンションの最上階にある温浴施設で、来館者は必然的にエレベーターを経由して入館する構造になっています。

注目すべきは、そのエレベーター内の徹底した情報設計です。
扉を除く三面すべてに、イベント情報や2か月分の営業カレンダー、落とし物案内、決済手段、英語表記まで、丁寧に整理されたポスターが隙間なく掲示されていました。

エレベーター内では、来館者はじっと立ち止まり、ドアが開くまでのあいだ、自然と周囲に目を向けることになります。
見るつもりがなくても視界に入ってくる――そんな状態を無理なく生み出しており、極めて戦略的だと感じました。


次に、心斎橋の…

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【新規出店、半数超がワンオペ・少人数運営を検討】
https://www.inshokuten.com/foodist/article/7921/
飲食店ドットコムの調査によると、3年以内に出店を検討する経営者の約55%が、ワンオペまたは少人数での運営を想定。出店予定の店舗は小規模が中心で、人手不足や人件費高騰が背景にあります。
キャッシュレス決済の導入意向も高く、効率的な運営が重視されているとのこと。
小規模サウナの開業時に直面する課題とも重なります。

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